植物をメインに扱っています!

東山の植生 Part3(2021年5月12日,13日)

調査地

京都大学北部構内、湖西の里山、八坂神社~将軍塚~蹴上

植生

ハナミズキ

葉は対生し、葉脈はやや凹んでしわ状になる

弧を描く側脈が目立つ

ヤマボウシと違って樹皮が網目状に裂け、葉裏は白みが強い

f:id:YamaTarou:20210515172939j:plain
f:id:YamaTarou:20210515172946j:plain

センダン

センダン科センダン属

二回羽状複葉

小葉が3つにきれこむことがあり、この形になる葉は他にない

樹皮は暗緑色で縦に裂ける

f:id:YamaTarou:20210515172929j:plain
f:id:YamaTarou:20210515172934j:plain

 

アベマキ(コルククヌギ

ブナ科コナラ属

葉は互生し細長く、鋸歯は先が糸状になって緑色が抜けている

クヌギと違って真ん中の写真のような丸みを帯びる葉形を持つ葉があり、葉裏は灰白色

樹皮はコルク層が発達し、指で押さえると弾力がある

f:id:YamaTarou:20210515173003j:plain
f:id:YamaTarou:20210515173024j:plain
f:id:YamaTarou:20210515173030j:plain

コナラ

ブナ科コナラ属

葉は先寄りで幅が最大になる長い菱形状

鋸歯が粗く、1㎝ほどの葉柄がある

樹皮は縦に裂け、裂けた部分が黒く見える

f:id:YamaTarou:20210515173014j:plain
f:id:YamaTarou:20210515173019j:plain

シロダモ

クスノキ科シロダモ属

葉は互生し、枝先に集まってつく

クスノキ属の葉と同様で三行脈が目立つ

葉裏が目立って白く、ちぎるとクスノキ科特有の香りがする

葉がよく似るヤブニッケイとの違いは、ヤブニッケイは対生ややずれた互生であり、枝先に集まらないことや葉裏が淡緑色であることがある

f:id:YamaTarou:20210515173036j:plain

ユズリハ

ユズリハユズリハ

葉は互生し、枝先にやや垂れさがって集まる

葉柄は普通赤く色づき、葉裏は粉白色で葉脈の網目が大きい

葉の入れ替わりの様子からこの名前がつき、その様子が家が代々引き継がれていく様子に喩えられ、縁起物となっているため、昔ながらの生活をしている里山のような地域でよく見られる

f:id:YamaTarou:20210515173043j:plain

ナギ

マキ科ナギ属

針葉樹

ネズミモチに似て葉は対生するが、主脈がなく多数の葉脈が平行に走っている

樹皮は不規則に剥がれ、黒褐色や赤褐色が交じる

f:id:YamaTarou:20210515173059j:plain
f:id:YamaTarou:20210515173106j:plain

エノキ

アサ科エノキ属

葉は三行脈が目立ち、葉先半分に鋸歯がある

樹皮は裂けない

f:id:YamaTarou:20210515173112j:plain

ムクノキ

アサ科ムクノキ属

全体はケヤキによく似るが、鋸歯が角ばることや基部の側脈がさらに分岐することなどの特徴がある

樹皮は白っぽく縦筋が入る

葉は両面に短毛がありよくざらつき、ヤスリに利用される

f:id:YamaTarou:20210515173118j:plain

ケヤキ

ニレ科ケヤキ

多数の側脈が平行に並ぶ

鋸歯はカーブして先が尖る、三角形

表面はややざらつく

樹皮は鱗状にはがれる

f:id:YamaTarou:20210515173125j:plain

トウネズミモチ

 モクセイ科イボタノキ属

葉は全縁で対生するので見分けやすい

ネズミモチより葉身が大きく、側脈がよく見え、質感がうすい

f:id:YamaTarou:20210515173130j:plain

フジイ

f:id:YamaTarou:20210515173134j:plain

ムラサキシキブ

シソ科ムラサキシキブ

葉は対生し、鋸歯を持つ

葉先と基部がやや急に狭まり、菱形状になる

葉裏に微細な黄色い腺点が散らばる

f:id:YamaTarou:20210515173142j:plain

カナメモチ

バラ科カナメモチ属

葉は互生し、小さいが鋭くてかたい鋸歯がある

若葉は赤みを帯びることがある

オオカナメモチとの違ってカナメモチの葉柄には鋸歯があることが多い

オオカナメモチとカナメモチの雑種がレッドロビン

f:id:YamaTarou:20210515173148j:plain

タラヨウ(ハガキノキ)

モチノキ科モチノキ属

葉は互生し、鋸歯縁

葉は長い楕円形で大きく、のこぎりの様に鋭い鋸歯がある

葉裏を傷つけると茶色くなる

f:id:YamaTarou:20210515173211j:plain

ツブラジイ(コジイ、シイ)

ブナ科シイ属

葉は互生する

スダジイと違って樹皮は裂けず、実は丸くて小さく、葉は小型で薄く、枝は細い

葉裏は光沢のある褐色(スダジイと同じ)

f:id:YamaTarou:20210515173217j:plain

モチノキ

モチノキ科モチノキ属

葉は互生し、全縁

葉は整った楕円形で、葉脈はほとんど見えない

葉先は少し突き出て鈍い

サカキやクロキと違って冬芽は目立たない

樹皮は灰白色で平滑

枝は緑色で鈍い稜がある

f:id:YamaTarou:20210515173228j:plain

クロガネモチ

モチノキ科モチノキ属

葉は互生し、全縁

葉はモチノキより一回り大きい

葉柄や若枝が紫色を帯びることが特徴

若木や幼木では鋸歯がある

f:id:YamaTarou:20210515173614j:plain
カクレミノ

ウコギ科カクレミノ属

葉は互生し、全縁

きれいに三中裂する葉が特徴であるが、葉形の変異が多い

樹皮は白っぽく平滑

基部から長く伸びる3脈が目立つ

f:id:YamaTarou:20210515173245j:plain

サカキ

サカキ科サカキ属

葉は互生し、全縁

枝先に人の爪のような冬芽がある

f:id:YamaTarou:20210515173252j:plain

アラカシ

ブナ科コナラ属

葉は互生し、鋸歯縁

葉先半分に鋸歯がある

実の殻斗に横縞模様がある

f:id:YamaTarou:20210515173259j:plain

クロバイ

ハイノキ科ハイノキ属

葉はヒサカキやクロキと似るが葉柄が赤みを帯びることが多いことややや古い枝は紫褐色で白みを帯びることが特徴

枝先に水滴形の赤い冬芽がある

f:id:YamaTarou:20210515173308j:plain

アオキ

アオキ科アオキ属

葉は対生し、鋸歯縁

光沢のある大きな楕円形の葉で、枝も太く緑色なので見分けやすい

f:id:YamaTarou:20210515173317j:plain

カキノキ

カキノキ科カキノキ属

葉は互生し、全縁

葉は広い卵形で光沢が強い

葉裏に短毛があり、光沢のある褐色になる

f:id:YamaTarou:20210515173325j:plain

タカノツメ(イモノキ)

ウコギ科タカノツメ属

葉は三手複葉で鋸歯がある

葉先はよくとがり、鋸歯は目立たず先では毛になる

f:id:YamaTarou:20210515173333j:plain

イヌビワ

クワ科イチジク属

葉は互生し、全縁

樹皮は灰褐色で平滑

主脈が赤みを帯びることがある

基部で分岐する三脈がやや目立つ

葉形と葉の付き方がリョウブと似るが、リョウブの葉は鋸歯縁を持ち、樹皮はうろこ状に剥がれ、褐色や橙色、灰白色の斑が目立つ

f:id:YamaTarou:20210515173341j:plain

コナラ

ブナ科コナラ属

葉は互生し、鋸歯縁

ミズナラと比べて鋸歯が長い

樹皮は縦に裂け、裂けた部分が黒く、平滑面が白く見える

f:id:YamaTarou:20210515173348j:plain

ヒサカキ

サカキ科ヒサカキ

葉は互生し、鋸歯縁

葉先がわずかに凹み、葉裏は側脈の網目が目立つ

枝先にはサカキ同様の冬芽がある

f:id:YamaTarou:20210515173355j:plain

シロバイ

ハイノキ科ハイノキ属

葉は互生し、鋸歯がある

縁がしばしば波打ち、葉柄がとても短い

枝や主脈上に毛がある

f:id:YamaTarou:20210515173410j:plain

リンボク(ヒイラギガシ)

バラ科バクチノキ属

幼木の葉は針状の鋸歯がある

成木になると全縁の葉が増え、鋸歯があっても葉先に少しあるのみである

葉裏の葉脈の網目が目立つ

葉の縁は波打つことが多く、葉先は長く突き出る

f:id:YamaTarou:20210515173417j:plain

エゴノキ

エゴノキエゴノキ

葉は互生し、鋸歯は目立たないほど低いことが多い

葉の基部が直線的に狭まるので、葉形がひし形になる

葉の両面、葉柄、枝に星状毛がある

f:id:YamaTarou:20210515173506j:plain

ウワミズザクラ

バラ科ウワミズザクラ属

葉は互生し、鋸歯縁

葉のしわがよく目立ち、葉柄が短く、蜜腺がないか目立たないという特徴がある

サクラとついているが、所謂サクラのような花ではなく白色の総状花序の花を5月頃に咲かせる

f:id:YamaTarou:20210515173513j:plain

ソヨゴ

モチノキ科モチノキ属

葉は互生し、全縁

中央の主脈が明るいこと、縁がよく波打つことが特徴

f:id:YamaTarou:20210515173521j:plain

カラスザンショウ

ミカン科サンショウ属

大きな羽状複葉で葉をもむと山椒臭がある

葉軸や枝、幹にとげがある

f:id:YamaTarou:20210515173530j:plain

ナナカマド

バラ科ナナカマド属

羽状複葉で、鋸歯縁

赤く長い冬芽やサクラに似た樹皮が特徴的

鋸歯は小さいが、よくとがって重鋸歯になる

小葉基部の葉軸上に褐色の毛がある

f:id:YamaTarou:20210515173544j:plain

アカシデ

カバノキ科クマシデ属

葉は互生し、鋸歯縁

葉先が尾状に伸び、葉柄が長く、無毛

樹皮は縦筋と縦のうねがある

f:id:YamaTarou:20210515173629j:plain

コシアブラ

ウコギ科コシアブラ

葉は掌状複葉で鋸歯縁

明瞭な小葉柄がある

f:id:YamaTarou:20210515173635j:plain

ナナミノキ

モチノキ科モチノキ属

葉は互生し、低い鋸歯を持つ

葉先は長く伸びる

アラカシやシラカシと似るが葉裏の色がそれぞれ灰褐色を帯びた淡緑色、白みを帯びた淡緑色であるのでナナミノキとは異なる

また、カシ類の樹皮は黒っぽいがナナミノキは灰白色で平滑

f:id:YamaTarou:20210515173640j:plain

リョウブ

リョウブ科リョウブ属

葉は枝先に集まってつき、鋸歯を持つ

樹皮はうろこ状に剥がれ、褐色や淡い橙色、灰白色の斑になる

f:id:YamaTarou:20210515173648j:plain

 

クサギ

シソ科クサギ

葉は対生しする

葉は丸みのある三角形状で特有の臭いにおいがある

葉柄は長く、葉柄や葉の裏に軟毛がある

f:id:YamaTarou:20210515173701j:plain

ウラジロノキ

バラ科アズキナシ属

葉は互生し、鋸歯縁

葉が円形に近く、顕著な山形の重鋸歯があり、葉裏に毛が密生して白い

f:id:YamaTarou:20210515173710j:plain

ヒメコウゾ

クワ科カジノキ属

葉は互生し、鋸歯縁

基部が左右非対称で、葉身と葉柄の間に数対の突起がある

基部から三行脈

若木徒長枝では3裂する葉やさらに複雑に切れ込む葉がある

葉表に短毛が散生し、ざらつく

コウゾの半分くらいの大きさf:id:YamaTarou:20210515173717j:plain

シャシャンボ

ツツジ科スノキ属

葉は互生し、鋸歯縁

葉柄(日なたではしばしば赤みを帯びる)が短いことと、葉裏の主脈上に小さな突起が並ぶ特徴がある

葉先はよくとがる

樹皮はやや赤みを帯びて縦に細かく裂けて剥がれる

f:id:YamaTarou:20210515173731j:plain
f:id:YamaTarou:20210515173206j:plain

スノキ

ツツジ科スノキ属

葉は互生し、鋸歯縁

葉は楕円形で葉柄がほとんどなく、嚙むと酸っぱい

側脈まで透けて見える

実は黒く、稜はない

f:id:YamaTarou:20210515173737j:plain

ウスノキ

ツツジ科スノキ属

スノキに似るが葉を噛んでも酸っぱくなく、主脈の他に細脈まで透けて見える

実は赤く、5角形に角ばり、先が凹んで臼型になる

f:id:YamaTarou:20210515173909j:plain

アクシバ

ツツジ科スノキ属

葉は互生し、鋸歯縁

葉は卵形で先がとがり、葉裏は白っぽい

枝が扁平で葉に沿って花がつく

実は赤色で球形

f:id:YamaTarou:20210515173753j:plain
f:id:YamaTarou:20210515173805j:plain

コバノミツバツツジ

ツツジツツジ

葉は互生し、微細な鋸歯縁をもつ

西日本のツツジの代表種で、葉はややこふぁたで丸みがある

葉裏に網脈の網目が目立つ

f:id:YamaTarou:20210515173826j:plain

ヤブツバキ

ツバキ科ツバキ属

葉は互生し、鋸歯縁

樹皮は白っぽくて平滑

f:id:YamaTarou:20210515173834j:plain

ネジキ

ツツジ科ネジキ属

葉は互生し、全縁

縁がやや波打っている

葉の付け根が膨らんでいる

樹皮はねじれて縦に裂ける

f:id:YamaTarou:20210515173842j:plain

アオハダ

 モチノキ科モチノキ属

葉は互生し、鋸歯縁

短枝の先に束生し、長枝ではごせいする

葉はやや丸みがあり、葉裏は葉脈が浮き出て目立ち、光沢がある

f:id:YamaTarou:20210515173849j:plain

ヤマモモ

ヤマモモ科ヤマモモ属

葉は枝先に集まってつき、成木の葉はふつう全縁

樹皮は白っぽく縦ジワがある

f:id:YamaTarou:20210515173856j:plain

モチツツジ

ツツジツツジ

葉は互生し、全縁(コバノミツバツツジは目立たないが鋸歯あり)

ヤマツツジに似るが、各部に腺毛があるのが特徴

f:id:YamaTarou:20210515173902j:plain

ヤマウルシ

ウルシ科ウルシ属

羽状複葉

小葉の基部が円形になることが特徴

葉軸は赤く、毛が密生する

葉の両面に毛がある

f:id:YamaTarou:20210515173926j:plain

ハゼノキ

ウルシ科ウルシ属

羽状複葉で、全縁

葉柄は無毛でしばしば赤色づく

小葉の葉先は長く伸び、葉裏は粉白色を帯び、葉脈の網目が目立つ

幼木では時に鋸歯が出る

樹皮は淡褐色で縦に浅く裂ける

f:id:YamaTarou:20210515173425j:plain

ヌルデ

ウルシ科ヌルデ属

大きな羽状複葉で鋸歯縁

日本で見られるウルシ科のうち、成木の葉に必ず鋸歯があるのはヌルデのみ

翼があり、葉柄はしばしば赤みを帯びる

f:id:YamaTarou:20210515173654j:plain

感想

実習はたくさん樹種を覚えられるからいい。やはり、知識をつけるには知識のある人から教えてもらうことが一番。